2011年3月24日木曜日

人生の先輩たちから“良さ”を引き継ぎたい

御蔵島で公私共々大変お世話になったご年配の夫婦がおり、数年前に旦那様が他界し、今月奥様が九州の娘さんの家に移るというので、22日途中一泊する熱海にご挨拶に行った。おばさんとの楽しい思い出は尽きない。御蔵でカツオを捌く時内臓を捨ててこっぴどく怒られたことも思いだす。厳しい自然と向き合う生活だからこそ、食物を無駄することは一切許さない姿勢だ。また御蔵の大自然のように、人としての奥深い思いやりもたくさん学んだ。

電車で熱海に向かう途中、窓から突然大きな海が開けた時、一瞬恐怖心を感じた。これまで長く海に携わり、海の素晴しさを満喫し、またそれを伝えてきたが、この種の恐怖の感覚は初めてだった。今回の津波の惨劇を見てである。

今日昔のさきがけの仲間の食事会があった。元千葉県知事の堂本さんがライフワークの生物多様性保全活動の中で、失礼ながらまるで子供のような純真な好奇心で、次のは海の中を見ていきたい、調べて行きたい、とものすごい熱心だった。僕も伊豆七島の海の中の話等をした。

重ねて失礼だが見た目お若いので、後からご年齢は70代後半と聞いて一層驚いた。年齢問わない純粋な海への好奇心に触れ、海への恐怖心を少し忘れ、今年のエコツアー開催意欲が少しずつ戻ってきた。

御蔵のおばさん、堂本さん共に、人生の先輩たちからまだまだ学び、励まされることばかりだ。そしてその良さを受継いで行きたい。