2006年6月12日月曜日

前メールのお詫び

前回不十分な情報で御蔵島転覆事故について書いて失礼しました。また事故に遭遇した方に配慮のない書き方もお詫びします。

その後不運にも事故に遭遇した人(今回個人で御蔵に来ていたみらいじまメンバー)の話や、船頭さん家族から現場の話を聞くにつれ、今回の事故がどれほど深刻で、一歩間違えれば皆命を落としかねない状況だったことが分かりました。

前回のメールで書いたレベルや、マスコミの言う軽いケガというレベルの話ではありません。船頭さんや、僕も含めてドルフィンスイムに関わる全ての人が、今回の事故を契機に、安全管理を向上させる必要があります。

以下事故に遭遇した方からのメールを紹介します。この方もあばら一本折れていたそうです。

「実際の状況をお話させてください。今回、海が大変危険な状況であったのは私自身わかっています。ただ、今回は自然だけの事故ではありません。

しばらくイルカを探していましたが、なかなか見つからずやっとイルカに会えたのが事故直前のことでした。船頭さんの指示に従い、私を含め9名が海に入りイルカに会いました。しかし、その時点で波は高く船は海に浮いている私たちにぶつかりそうなほど揺れていましたし、いつ波に巻かれてもおかしくないほどでした。ただ、一緒に参加していたのはダイビングショップのツアーの方たちで、そちらのリーダーが岸側は波が割れていた為、沖に泳ぐように皆を誘導してくださり、なんとか船に戻りました。すごい恐怖でした。

・・・中略・・・

また違った事故にもつながっていたと思います。その後、そんな危険な状況があったにもかかわらず、再び同じイルカを追ってすぐ近くの場所に船を止めました。そこで今回の事故が起きました。船はサーフィンのように大きな波に乗りました。私たちは海に投げ出され、ぐるぐる巻かれました。やっと浮上してもまた次の波に巻かれ、呼吸はほとんどできず、溺れかけました。幸い私は、知人と巻かれている途中で出会い、ずっと離さず岸まで誘導してくれました。ダイビングツアーの女の子たちもリーダーに助けられながらやっとの思いで岸に上がりました。

それは、本当に死を目の前に感じた体験でした。岸で少し休んだ後山を登り、たまたま遭遇した方に車で送ってもらい、診療所まで辿り着きました。

中には水中で地面までたたきつけられた人、船にたたきつけられた人などさまざまです。一番ひどい人は頭を縫ったり、おそらくそべての人は数箇所の打撲や切り傷です。それは結果、無事命は助かり軽傷という診断かもしれません。実際、私たちは全員無事に岸に上がれたことを心のそこから喜びました。しかし、精神的なもの恐怖や不信感は忘れられないものです。今でも事故の場面が頭に浮かび怖くなることが何度もあります。